晴れ

yusuke12006-03-29

今までの、ポートランドと変わらない鬱をひたすら増幅するような天気と違って今日は晴れた。快晴っていうやつだ。
そんな快晴の中俺はどこかに行きたくてしょうがなかった。どこでも良いから行こうぜと俺のリクエストのもとニックが出した答は、人類学博物館。昨日の動物園リクエストに続いて、何かを吸いすぎておかしくなったとしか思えない。「チョットー、ニホンゴセンセイガーサカナクサイ」と言っているようなやつに人類学博物館はにあわない。ギャグで言っているならびっくりするだけだからやめて欲しい。
と思ったらどうやらほんとに行きたいらしい。
他に行くところも無いから言ったけどこれがまたつまらない。展示も「とりあえずいろいろ置いときますねー。」みたいな感じでひたすら眠かった。ただその博物館があるUniversity of British Columbiaからの眺めはすごかった。そして大学がめっちゃでかい。そしてここはバンクーバーの街中以上にアジア人が多い。
スーパーによって今晩の飯を買って帰ってきた。牛乳使う料理だったんだけど買うのめんどくさかったからホステルの冷蔵庫に入ってたやつをちょっとぱくった。「これ使ったらお前らまじでぶっ殺す」って書いてあったけど気にしない気にしない。
コメディーショーに行った。$3。これはリベンジだ。2年前ニューヨークのコメディーショーに行ったとき、全員笑っているのに俺だけ英語が聞き取れなくて笑えないという経験をしたからだ。今回はだいぶ分かった。100%ではないけど6割くらいは分かった。笑えない箇所もあったけどそれは英語が分からないというよりも何で面白いのか分からなかったからだ。文化的なものか。まあ一番笑ったのはしもねただった。そこまで言って良いの?!って言うくらいのしもねたを連発していた。書きたいけどこんなところに書けるようなのが一つもない。
トリがアジア人だった。彼は面白かった。
人間の大事な要素はThinking, Feeling, Fucking。こんなくだらないことも彼のジェスチャーと一緒になるともはや芸術。
「いやね、俺アジア人だからアジア人のやつらに、差別の風刺とかしろよ!ってよく言われるんだけどさ、バンクーバーに差別なんて無いでしょ?こんな多種多様な民族が平和に暮らしてるとこもなかなか無いよ。そういうやつの言う差別は大体そいつらの頭の中にあるんだよ。ありもしない差別を作り出してるんだよね。」
衝撃だった。確かにうまくいかないことを差別のせいにしてきた。ポートランドに差別はそんなに無い。でも何となく屈折したような気持ちを抱えていたのは周りが心の中では俺を差別している、というのではなく俺が勝手にそういう妄想を作り出していたからなのかもしれない。ショーが終わったあとニックに「あいつの言ってること結構お前に当てはまると思うよ。」って言われた。全てお見通しだ。ニックにはばれてたんだな。
ずっと抱えていた人種とか差別とかに関する悩みが軽くなった。街並みが昨日とは違って見える。これからはあんまり力をいれずに生きていける気がする。
そんなことを考えながらニックと一緒に隣にいたドイツ人のお姉ちゃん二人をを頑張って口説いてみた。「ねえねえ、一緒に飲みに行こうよ!!」
「ごめん、あした学校だから・・・」
えー、さっき休暇でバンクーバー来たって言ってたじゃん。ましな嘘付けよ。しょうがないからニックとFuckって50回くらい言いながら帰った。
夜は軽く飲んでさっさと寝た。