インターン

去年の春、大学1年が終わる春に挑戦した。
一ヶ月土日以外は毎日8時間くらい拘束されるというかなりハードコアなやつだった。大変だけど一日1万円。最後までやれば20万っていうかなりおいしいあれだった。
って書くとまるでやったみたいだけど実際は面接で落ちた。
一時面接は通った。まあほとんど落ちなかったのだろうけど。そのときの印象といえば1000人くらいスーツの人がいる中にジーンズと紫のスウェットで突撃してしまいほとんど全ての人にガン見されて気まずかったことくらいだ。あれは実に気まずかった。紫は以上に目立つ。なんでみんなスーツなんだよ!と思ったけど良く考えれば企業説明会にあんな死ぬほどラフな格好で行くやつのほうがおかしい。あんなかっこうで会場に入った俺に拍手を送りたい。
問題は2次面接だ。スーツを着ていったのでほぼ受かったようなものだと思っていた。
しかし甘かった。
「今までで一番大変だったことは?」
「受験です」
「一番努力したのは?」
「受験です」
まあ面白くもくそも無い明らかに経験値不足な回答を連発した。もはや誰の目にも不合格は明らかだった。それで終わっていればただのつまらない底の浅いやつ、というレベルですんでいただろう。
しかし現実はそんなに甘くない。
「君自身インターンシップを提供するとしたらどんなものを提案する?」
「はい?」
決められたことはできるけど想像力が無いという日本の若い世代代表みたいな俺にそんな事思いつけるわけが無い。えーと、とかうーんと、とか、あー、とか言いながら10分くらいが過ぎた。
もう無理だ、何とかして帰らせてもらおう、と必死で考えた結果アイディアが浮かんだ。
中国まで泳いでみたいです。水泳部だったんで・・・」
あのとき面接官が見せた哀れみの表情を俺は今でも忘れない。一発ギャグをやれって言われて30分間くらい「えー、俺そういうの苦手なんデスよー」と駄々をこねた結果「かとちゃんぺ」ってやったとしてもあんな表情は見られない。もはや失笑もできないという感じだった。
中国まで泳ぐことの何がインターンシップなのか。俺は試験の直前に葉っぱでも吸っていたのか。今となっては謎だ。
落選の知らせが来て「えー、なんでだろうなあ。態度悪かったかなあ。」と悩んでいた俺よ。よく頑張った。
頭わる。
俺はよくブログにあること無いこと書くけどこれは100%マジです。